Vol.9 マジシャン Kobac (コバック)

輝く場所におじゃまします

笑顔と癒しを信念に。

今回は中四国を中心に活動されているマジシャンKobacさんにインタビューさせて頂きました。

私は初めてKobacさんのマジックショーを拝見した際、人を笑顔にするパワーのある方だと実感し、一瞬でファンになりました。

医療機関へ定期訪問しリハビリとしてマジックレッスンを開催するなど、イベント出演だけでなく幅広い活動をされています。マジックショーを見終えると“なんか元気出た”そんな気持ちにしてくれる、マジシャンKobacさんの魅力を少しでもお伝えできれば嬉しいです。

マジシャンとしての始まり

19年前、会社員時代に訪れた、マジックバーでマジックを見たのがきっかけです。
その時見たのはトランプマジックで、マジシャンに「この中から好きなカードを選んで覚えて下さい。」と言われ、カードを選んで抜き取ろうとした時「そのスペードの5をしっかり覚えておいて下さいね」と言われました。「何を言ってるんだ?」と思いながら、自分の選んだカードを見るとまさにスペードの5!「え〜〜〜!!」と物凄く衝撃を受けました。
そこから「自分にもできないのか?」と思い、独学で練習を始めたのが一番最初のきっかけです。
当時は大学を卒業してから予備校のカウンセラーや講演会の講師などを経験したのち、法律事務所でパラリーガルをしていましたので、マジシャンになろうと考えたことは一度もなかったです。
気付けばマジシャン歴は約19年になりました。

プロマジシャンとして生きていく

プロマジシャンとして生きていこうと決断するきっかけはいくつかありますが、最初のきっかけのひとつに3.11の震災があります。「何か自分にもできることはないか?」と考えている時に、被災地に出向き、マジシャン仲間3名と一緒にマジックショーをさせて頂けることになりました。

しかしその時はまだ今のようにマジシャンとしての独自のスタイルも確立できておらず、できるマジックの種類も少ない状態でしたので、技術的な不足を補うために、犬の着ぐるみを着て、“マジック犬コバック”として23公演、マジックショーに参加しました。保育園や幼稚園などを訪問するとお子様にはとても喜んでもらうこともでき、ショーの後にはサインを求めて行列を作ってくれたこともありましたが、やはり震災の後ですから家族を亡くされた方もいれば、家をなくして避難所でまともに食事が取れてない方もいます。
少しでも何かの力になれればと思い訪問しましたが、自分の力の無さを実感させられることになりました。“何もできなかった”その悔しさです。マジシャンとしての技術を磨く為に、より一層練習に励むようになりました。
マジックをしていると器用だからできるんだと言われることも多いですが、自分はまったく器用な人間ではありません。本当に不器用なんです。
他の人が1週間でできるようなことが2ヶ月かかったなんてこともあるほど、ひとつの技ができるようになるまでものすごく時間がかかりました。 だからこそ、今披露しているマジックはどれもKobacのイメージにぴったりのマジックばかりです。

やめようとは思わない

できなかったことに対して悔しい思いをしましたが、自分にはできない、むいてない、やめようなどは思いませんでした。悔しさから今まで以上に修行しなくちゃいけないと思い、始めたのが、広島にあったマジックバーミステリーでのマジック披露です。

独学だったマジックもマスターに指導してもらいながらたくさん勉強させてもらうことができました。今はコロナの影響でお店が無くなってしまいましたが、最初の方は見に来てくれるお客様も少なかった(Kobac Nightと称した)マジックショーは、毎回満席になり、ありがたいことに大盛況で終えることができました。
やっぱり、自分と関わった方が笑顔で「Kobacさんのマジックを見たらなんか元気が出た。」「悩んでたけど明日から頑張る。」なんて言ってもらえることが嬉しいんです。私のマジックは自分の技術をすごいでしょ〜と披露するようなものではありません。マジシャンによってどんなマジックを得意とするのか、全然違います。

一言も喋らずにステージで迫力のあるショーをする方もいますが、私はトークしながら、見に来てくれる方に参加してもらう楽しいマジックにしたいと思っています。「ぎゃ〜!」って大笑いしたり、笑いすぎる人もいるわけですよ。そんな風に自分がしたことで誰かが喜んでくれる事が幸せで、それを実感できることが自分の活力になっています。

一体感のあるマジック

マジックは大きく分けて3種類あります。
目の前のお客様に見てもらう「テーブルマジック」、20人〜50人くらいまでの方に見てもらう「サロンマジック」、それ以上の人数の方に披露する「ステージマジック」です。全てやってはいますが、個人的には「テーブルマジック」と「サロンマジック」の依頼が多いです。
毎回違うお客様に披露し、いろいろな方に見て頂きますが、その瞬間とその空間をマジシャンはひとつにすることが大切なんです。
ステージマジックの場合どうしてもお客様と距離が遠くなってしまいますが、私は見てくれている方にも参加してもらうようなマジックを多くやるので、一体感が出せる「サロンマジック」が一番好きです。

リハビリとしてのマジックレッスン

ある有名な精神科医の先生が私のマジックを見た際に、「Kobacさんのマジックには人を元気にする力がある」とおっしゃって頂き、実際にリハビリのひとつとしてマジックレッスンを取り入れてくれることになりました。高次脳機能障害のデイサービスだったのですが、毎月1回マジックショーとして披露するためにレッスンを行いました。

QOLや自己肯定感など神経心理学的検査というのがあるのですが、リハビリでマジックレッスンを始める前と後では数値の面でも大きな効果があった為、医療関係者に対してマジック導入によるリハビリの効能について講演をしたこともあります。
マジックレッスンでは、テクニック練習はもちろんですが、体の動き、特に表情を念入りにレッスンしました。

障がいの有無は関係ないです。みんな同じようにレッスンさせてもらいました。 やっぱり一番大切なのは表情練習ですね!「まだ恥ずかしがってるから、やり直し!」と、何度もみんなでレッスンを繰り返し、最後の発表会の時には、見にこられたご家族の方が感動して涙されている姿を見て、私も影に隠れて号泣してました。

マジックとコロナ

私もやっとプロマジシャンとしてマジックだけで食べていける状態になった頃にコロナがやってきて、毎月実施していたマジックバーミステリーも閉店してしまいましたし、イベントも無くなってしまいました。コロナをきっかけにマジシャンを辞められた方も多くいます。

今はコロナも規制緩和になってきたこともあり、マジックの仕事も増えてきましたが、コロナ禍の真っ只中は、マジックだけでは食べていけなくなってしまったので、マジック以外の仕事も始めました。例えば節水バルブの営業やWEB広告の仕事、俳優なんかもやっています。色々やっていてちょっと怪しく感じられるかもしれませんが、色々やらないと食べていけないっていうのもあったので。

俳優とアソシエイトプロデューサーとして関わらせてもらっている映画「やがて海になる」は今年9月にクランクイン予定です。 沖正人監督による広島県の江田島を舞台とした映画です。ぜひチェックしてくださいね。

映画「やがて海になる」

映画「やがて海になる」
-戦争がテーマでもない、ヤクザがテーマでもない、広島の“真の魅力”を伝えたい-

広島県西部、瀬戸内海島嶼部に位置する江田島市。
そこで生まれ、これまで一度も島から出る事なく生きてきた修司(主人公)は、数年前、家の畑で父親が突然死した事にずっと責任を感じ、それからはずっとうだつの上がらない生活を送っていた。
この物語は島に残った者、島を出て行った者、そして島を行ったり来たりする者、そんな三人を通じて故郷の江田島を見つめ、故郷とは何かを考える。

「広島というと、戦争やヤクザがテーマとして描かれがちですが、広島で育った者であれば知っている 広島・江田島の魅力を映画を通して日本中、世界中の人へ届けていきたいと思います」

マジシャン Kobac (コバック)

マジシャンKobac
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会った瞬間にKobacさんのおもしろトークと明るいパワーに引き込まれて、気づけば終始笑顔になっていました。取材中にもたくさんのマジックを見せて頂き、たくさん一緒に参加させてもらってマジックってやっぱり楽しい!と実感しました。

取材させてもらっているのか、マジックショーを見ているのか分からなくなるような幸せな時間でした。文章になるとどうしてもKobacさんの軽妙なトークが伝わらないと思いますが、人を元気にする力、喜んでもらうことを自分の力にできる素敵な人柄を少しでも感じて頂けると嬉しいです。

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