Vol.12 有限会社作電設 代表取締役 近藤利作

輝く場所におじゃまします

電気のプロが築く土台:仕事哲学と成功の鍵

いつも丁寧かつ迅速にご対応いただいている作電設の近藤社長に、電気工事を始めた経緯から、独立までお話を伺いました。今回は会社にお伺いさせていただいた際に、一緒に働かれている奥様から見た近藤社長についてもインタビューを行うことができました。26期目を迎える作電設さんがお客様から高く評価されている理由が垣間見えた気がします。ぜひ最後までお読みいただければと思います。

作電設のスタート

電気屋になったのは24歳の頃です。もともとは教員免許を取るために大学に進学したのですが、当時教員採用試験の倍率がとても高かったということもあり、住宅機器の材料を扱うような商社に入社しました。しかし6ヶ月で辞めてしまいました。
その時、近くの電気屋が働く人を探しているということで、紹介してもらったのが電気屋としてのはじまりです。
右も左もわからない状況で電気の知識もないままスタートしたので、何度もやめようと思いましたが、翌年に結婚し、子供も生まれたことから、もう少し頑張ろうと、3年続けました。
その会社は銀座などで大規模なビルの電気工事を多く手がける会社だったこともあり、電気工事の基本的なスキルを学ぶことができました。その後は、店舗の電気工事をメインに対応している電気工事屋に転職しました。
当時はパチンコ屋が全盛期だったこともあり、本当に忙しく、大変でしたがそこでも3年ほど学び、30歳で独立しました。

独立と法人化

家族もいましたので、独立することにもちろん不安もありましたが、「独立しよう。」と思ってしまったんですよね。
勤めていた企業での取引先はその企業としてのお付き合いですので、そのお客様を引き継いで独立したわけではありませんでした。ですので、一からスタートではありましたが、独立したては物珍しさもあったのか、比較的順調に仕事が進んでいました。
1〜2年くらい経つと、仕事も徐々に落ち着いてきましたが、電気屋を始めた頃に同じ現場で仕事をしたことがある方から、「今何してるの?」と声をかけて頂いたことがきっかけで、西武そごうの改装など大型現場の仕事を共同で受けられるようになりました。
その頃、他でも新たにパチンコ屋の仕事も受けられることになり、2本だてという感じで、会社を再び軌道に乗せ、法人化することができました。

挑戦と困難

もちろんずっと順調だった訳ではありません。信用がないとして銀行からの融資が難しく、資金調達に苦労する時期もありました。従業員の給与を支払うためには、自分のカードでのキャッシングを限界まで行い、支払いに奮闘したこともありました。それでも辞めようとは思わなかったです。
困難な状況にあっても仕事を続けることを諦めず、従業員と共に乗り越えてきました。今は社員4人と、元社員が独立して一緒に仕事したりしています。そして作電設としても、今年26期目を迎えることができました。

↑32年前の免許取得時の近藤社長の写真を拝見させて頂きました!(一部個人情報を見えないよう写真加工しております)

仕事の仕方

電気工事を始めた頃と、今では仕事の進め方も大きく変化しましたね。始めたばかりの頃は、事務所仕事も現場仕事も両方こなしていたので、現場が始まると寝ずに昼夜を問わず働き続ける日々が続きました。現場と現場の合間で少しスケジュールがあくことはありますが、15年くらいはずっとそんな感じでやってました。
デパートの現場などは、1社では全てをまかなえないため、複数の企業が協力して作業を進めることが一般的ですが、電気屋仲間もみんなそんな感じで仕事していましたし、「やるしかない」「現場を着実に終わらせねばならない」という気持ちで必死になっていました。
今も忙しくさせて頂いていますが、その頃と今では忙しさの種類が変わってきましたね。
今は現場にも行きますが、資料作成や管理に割く時間が増えてきました。
高校は野球で入学したのですが、その学校が機械科だったということもあり、製図の授業を受けていました。機械科への入学は希望ではなく偶然でしたが、製図の勉強が電気屋になって役立ちました。

大切にしていること

常にレスポンスを良く対応することは、ずっと大切にしています。
電気が止まると困るだろうし、不安になると思うので、すぐに連絡を返す、夜中でも緊急だと連絡を受けたらとにかく行ってみるなど、そういった積み重ねが信頼に繋がったのかなと思っています。
今取引しているお客様には20年以上の付き合いの方も多く、その信頼を築くことができていることは非常に嬉しいです。
大手だと難しいことだとしても、そこが作電設だからこそできることかなと思います。

これから

後継者の問題に直面しています。会社の名前は別として、お付き合いのある会社様を引き継いでやってくれたらいいなと思っているのですが、どこの業界もそうだとは思いますが、なかなか難しいですよね。
会社が繋がっていくといいなとは思っています。

作電設の由来

作電設の作は名前の「利作」から由来しています。
「としなり」と読みますが、なかなか正しく読んでもらうことが無かったので、そのまま「作=さく」として会社名にしました。
名前は、「作」の字が持つ意味である、地に根を張り、物事をしっかりと築く、強い意志を持って成し遂げるという想いが込められていて、電気工事も目立ちにくく、なかなか評価されにくい仕事ですが、そういう土台作りが大切だというところで名前に込められた想いとも繋がる部分があります。
そんな想いが会社の基盤になっているとも思います。

奥様から見た近藤社長

いつも現場での仕事は仕上げで、準備が一番大事だと言っています。
お客様に質問された時に分からないと言わないで済むように、プロとして対峙できるための勉強をしっかりするように常に社員に言っています。
スピーディーにレスポンスよく対応するという面でも、慣れてくるとミスも起きやすくなると思いますが、常に整理整頓を徹底して基本に忠実に仕事に臨むということを体現して仕事をされて、当たり前のことを習慣づけてしっかりできていることがすごいです。
よく社長自ら掃除されています。

子供が小さい頃、仕事が忙しく2〜3日帰って来ないことも普通でしたが、なんとか時間を作って、見つけて、休みの日は本当に子供とよく遊んでいました。
時間の使い方も上手だと思います。それでもやはり忙しく、関わろうと思ってもなかなか時間が取れない時期もありましたが、2020年に長男が結婚式をした際に、メッセージカードに「父のようにたくさん子供に愛情を注げる父親になりたいです」と書いてくれていました。
忙しい中であっという間に大人になって、家を出て行きましたが、一生懸命働く父親の姿を見て素直に育ってくれたんだなと思いました。

だからこそ、社員が家族を持つと、やっぱり休みを取りやすい環境を整え、3〜4日帰れないということが無いように、支える側として福利厚生の部分も変えていかなきゃいけないなと思っています。職人の世界で働く中で四六時中働く時代があったかもしれませんが、今はしっかりと休息をとり、働きやすい環境を整えることが大切だと考え、徐々に変化をしています。

輝く場所

私が作電設を設立しましたが、今では作電設自体が私を成長させてくれていると感じています。

最近は会社の名前が一人歩きすることも増えてきました。

初対面の方と名刺を交換すると、「あなたが作電設の社長さんですか?」と言われ、作電設を先に知ってもらえることがあります。人から聞いたり、紹介されたりと、自分が気づかないうちに作電設という名前が広がり、それを知ることが嬉しいです。

お話を伺う中で、近藤社長が常にお客様のことを考え、レスポンスを早く対応されていることが明確に感じられました。第一印象では、近藤社長の柔らかいお人柄が素敵でしたが、その一方で仕事に対する当たり前の考え方や、できて当たり前だと思われることに対する意識の高さに驚きました。奥様からお伺いした近藤社長の姿とも重ね合わせることで、その辻褄が合っていくような感覚がありました。

また、家族がいなかったら会社も続けられていなかった可能性があるとおっしゃっていましたが、会社と家庭の両方で素敵な関係を築かれてきたからこそ、今の作電設があるのだと感じました。

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