Vol.5 サンネットワーク株式会社 代表取締役社長 須佐 淳一

輝く場所におじゃまします

迅速・丁寧・安心を実現する。地域密着の介護サービス

近畿東海エリアを中心に万全の納品・メンテナンス体制で福祉用具のレンタル事業を展開されている、サンネットワークリブ株式会社。

2040年代:高齢者人口ピークと言われている中、福祉用具レンタル、介護現場のこれからは?人手不足が問題視されている現代でも一貫した自社体制運営で、きめ細やかなサービスの提供を継続するこだわりや工夫など、 ファイナンスの仕事から異業種の福祉用具レンタル会社社長へ就任された須佐社長の取り組みとは。まるごとお伺いしました!

強みとこだわり

迅速・丁寧・安心を売りにしています。
迅速・丁寧・安心の提供を実現する為に、様々な業務やサービスを全部自前の社員を揃えてやっています。
レンタル品の配送も自社社員でしていますし、メンテナンスも一部はアウトソースしていますけど、ほぼ自社の社員でメンテしてますね。
当然、受付についても自社で全てお受けしています。

直接のお客様は福祉用具の貸与事業者になるんですけど、実際のご利用者のところにも用具を持っていったりします。
卸については自社配送されている会社も多いと思いますが、全ての配送を自社でやっている会社は少ないです。
配送をアウトソースすると、どうしても配達するだけになってしまうので、弊社の場合は、各営業員が配送と営業を兼ねることで、お持ちした際の商品説明や要望事項のヒアリングなど丁寧に接することができ、お客様とのコミュニケーションや生の声にきちんと応えられるようにしています。

一貫した自社体制

人手不足と言われる中でも自社体制運営にこだわる理由は、お客様からの声、現場の声を大切にしたいからですね。

お客様から他社卸さんの話を聞くとアウトソースすることで不具合があったりするようですので、そういった点で自社体制を維持することで信頼して頂けているのかな、という風に思っています。
弊社の場合は、社員に福祉用具専門相談員という資格を取らせています。貸与事業者に必要となる資格を取得した社員ですので、いろんな商材について責任持ってアドバイスができています。貸与事業者に寄り添った営業ができるという感じですかね。

保管庫
保管庫

2040年代:高齢者人口ピークに向けて

2040年代は、高齢者の人口ピークと言われていますので、その前に関東に進出して、関東のエリア拡大を図りたいと考えています。
主な大都市圏には出店し、そこで弊社の商品・サービスをより多くの方々に使って頂きたいと考えています。
2040年以降高齢者の人口は減っていき、我々の業界は保険制度の改正によっても影響を受けてきます。
目先は目先で取り組んでいますが、将来的にも耐えられるよう考えながら、新規事業やエリア拡大を行い、それに見合った人材の育成というところに、今力入れているところですかね。

サンネットワークリブ 対応エリア

人材確保

今は、全社で150名、正社員で100名程度の雇用ですが、やはり人手不足で、求人募集してもなかなか集まりにくいということもあり、今年の5月からは完全週休2日制にしまして、門戸を広げられるようにしました。
元々地域密着で、私が就任する前は全国展開を考えているような会社ではなかったので、今後店舗展開していくにあたっては、全国を飛び回る責任者、次のリーダー育成なり、採用なりしていきたいと考えています。ですから、関東に進出するには、ちょっとまだ人員も足りないし、人材も足りないというところですかね。

メンテナンス室
多目的洗浄機

法改正とレンタル事業

2040年まではまず伸びていきますし、需要はあるんですね。ただ福祉用具のレンタルは法改正で色々変わります。例えば、再来年の法改正予定で話に出ているのが、手すり、歩行器、杖、スロープをレンタルから販売に変えようといったものです。

財務省は福祉用具に対する給付率が上がってくるのを抑えるためにも、レンタルから販売にしたいという考えのようです。こういった法改正があると対象のレンタル品が介護保険適用外になってしまい、一遍にレンタル品が戻ってくるんですよ。そういう問題もあるので、介護用具の需要が高まるというのはあるんですけど、法改正次第では色々状況も変わったりするので、情報も確認しながらやっていかないといけないですね。

利用される方も介護度とか、健康状態も変わってくるわけじゃないですか。レンタルだったら状況に応じて変えられるんです。でもね、購入となると、いくら1割負担、2割負担だと言っても、その用具を容易に入れ替えられないし、不要な物は廃棄することになるので、SDGsの面でもレンタルの方が良いんです。 買って捨てずにリサイクルすると言っても正直、人が使ったもの、衛生面・安全面が担保できていないものを使いたくない人は多いはずです。弊社はレンタルをやっていますけど、これは企業としてISOを取得し、自社にて消毒、殺菌、メンテナンスまで一貫した体制での衛生・安全面のエビデンスがありますので、安心して気持ちよく使用して頂くことができています。それを一般の人が、知り合い同士でこれあげるよって言われても、衛生面、安全面からもなかなか難しいですよね。

自分達の会社

色々研修とかもやっていますが、以前はどうしても会社がなんとかやってくれる。という考えや体制があったんで、自分たち自身で考えるというよりかは、会社の指示、会社はこう言ってるから、といったことをメインに考える社員も多かったんですけど、今は自分たちの会社なんだから、自分たちで考えて自分たちが目指すところでやりましょう。という風に、一生懸命押し進めてます。

当然、トップダウンもありますけど、そんなことだけやっていても面白くないですよね。

そんなのは不平不満しか出てこないんですよ。自分もやはり若い時は、なんで俺がこんなんせなあかんねん。とかありましたよ。

ですので、トップダウンについてはしっかり理解、了解、納得してもらってやっていただく。一方、自分たち現場の意見は現場でちゃんと集約して、ボトムアップでやる組織体制にしていきましょう。って、現場が働きやすく、自分たちがやりやすい環境を自分たちで考え、自分たちの力で実現する会社にしたいですね。 そういう考え方が文化となってくれれば、という思いがあるんです。

須佐社長の輝く場所-サンネットワークリブはどんな場所ですか?

色々勉強させてもらって自分自身を成長させてくれる場所です。

親会社は建設機械のレンタル会社なんですけど、自分はレンタルに携わったこともなかったんです。
親会社でファイナンスの仕事をしていたので、全くの異業種で正直介護業界にも特別な関心はなかったんです。業界ちょっとかじったことはありますけどそれくらいで。
ですから、レンタル業界も介護業界も初めての経験です。これだけ多くの人を管理するのも初めてですよ。

部下も多く見積もって10人ぐらいですよ。めちゃめちゃ管理しているわけでもないし、どちらかというと営業会社だったんで、もう売り上げの数字だけ管理しているみたいな感じで、昔ながらの人間が多かったんで、多少強いこと言っても、そんなに問題なかったですけど、そういった点でもサンネットワークリブに来て、人が増えればいろんな考え、いろんなDNAを持ってる人が居るので、あっ、こういう人もいるんだ、こういう考え方も、こういう立場の人はこう考えるんだとか。自分も昔はこういう考えだったのかな?とかですね。
今は、社長という立場でいろんな勉強させてもらっています。

病気や事故など普段は意識もしていないですが、必要な場面は急にやってくるものでいざそんな場面に直面すると情報不足の中で様々な選択を強いられることになってしまう。そんな介護現場で、徹底した教育、研修を受けた社員の方達で一貫した自社体制を整えてある会社があるということ自体が安心の提供だと感じました。

法改正や人材不足などの変化の中でも、さらにサービス対応可能エリア拡大を計画されている須佐社長の言葉には未来に先んじて手を打つ秘訣が伺えました。

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