対談No.16　金城カントリークラブ

はじめに
金城カントリークラブの歴史
ゴルフ人口
デジタル化の取り組み
将来の展望
金城カントリークラブ

はじめに

島田：厨房業界とは異なる業種の方と対談する『REAL』。第16回となる今回は、中国アマチュアゴルフ選手権が2度開催された実績を持つ金城カントリークラブの運営を行っている、支配人・武本さんとお話しさせていただきます。本日はよろしくお願いします。

武本：よろしくお願いします。

金城カントリークラブの歴史

島田：金城カントリークラブの歴史を教えてください。

武本：金城カントリークラブは1974年4月に開場し、今年で50周年を迎えました。島根県内で２番目に古い歴史を持ち、地元の有志の方が地域復興のために興したゴルフ場でもあります。これまで続けてこられたのも、本当に地域の方々に愛していただいたからだと思っています。
開場当時、3コースを有するのは中四国地方でも最大級のゴルフ場でした。各ホールは変化に富んだチャンピオンコースで、競技志向の方にも人気がありますが、ティーグラウンドの位置も色々ありますので、初心者や女性の方にも楽しくラウンドしていただけるようなコースになっております。

ゴルフ人口

島田：ゴルフ人口の推移はどうですか。

武本：ゴルフ人口はバブル期がピークで減少の一途をたどっていましたが、最近ではコロナ禍の影響で多少光が当たりました。感染リスクが低い屋外スポーツとして注目され、若者の間で新たに始める人も増えました。昨今の華やかな女性プロゴルファーの活躍によって女性のゴルフ人口も増えてきました。レジャーも多様化してきていますが、一過性で終わらせずに興味を持ち続けてもらうようにしていかないといけないと思います。

島田：ゴルフ場で取り組んでいることはありますか。

武本：例えば女性の方にご来場いただくためには、トイレやロッカー等の設備を快適にすることが重要だと思います。トイレ設備はコース内の茶店と併設されている程度でしたが、新しいゴルフ場は数を増やす等対応しているので、こちらも同様に設備改善をしたいと思っています。しかし、山中に新たに下水設備を引くのは大規模な工事となるため、実現が難しいのが現状ではあります。

島田：ジュニア育成について取り組んでいることはありますか。

武本：島根県のゴルフ協会はジュニア育成にかなり力を入れてきております。ここではゴルフを始めたての幼稚園、小学生低学年ぐらいの子が来るようなゴルフ教室を定期的に開催し、練習場で実際にボールを打ってみたり、パターを打ってみたりといったゴルフと触れ合う機会を設けています。
また現在、島根県の高校にはゴルフ部がないので、ここの役員でもある私立高校の理事長に設立をお願いしたりしています。コースや練習場といった環境は整っているので、島根県内で立派に成長してもらえたらと思っています。

デジタル化の取り組み

島田：ゴルフ業界ではデジタル化に取り組んでいることはありますか。

武本：最近のゴルフ業界ではかなりデジタル化が進んできていると思います。例えばレストランではロボットが配膳したり、フロントも機械で受付ができるようになったり、スコア入力もカートナビにタッチするだけで、簡単に行えるようになってきました。高齢の方がまだまだメインの客層ですので、デジタルに慣れない方や、従業員と話すのが楽しみで来られる方もいらっしゃいますが、今後はシステマチックな方向へ進んでいく必要があると思います。
それに合わせて従業員も1つのことだけできるのではなく、マルチタスクができるような人材に育てていかないといけないですね。

将来の展望

島田：将来の展望等ありますか。

武本：現在ゴルフ場に求められているものは環境への配慮です。水や化学肥料を大量に使用するというのは今の時代と逆行しているので、改善していく必要があると考えています。ただそのためにはコストもかかりますので、ゴルフ業界全体の今後の課題だと思います。
またレジャーが多様化する現代においては、ゴルフに小さい頃から触れてもらったり、ゴルフが楽しいと若者に感じてもらい、ゴルフ人口をいかに維持・増加させていくのかも今後の課題だと思います。

島田：50周年を迎え、時代に合わせながら更なる発展を願っています。本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。

武本：こちらこそありがとうございました。