対談No.4 株式会社HALTON

対談:REAL

株式会社HALTON代表取締役 町井 義生×フロムシステムダイレクト相談役 島田 克己

島田:厨房業界とは異なる業種の方と対談する『REAL』は今回で第四回となります。今回はHALTON代表取締役町井さんとお話しをさせていただきます。本日はよろしくお願いします。

町井:よろしくお願いします。

HALTON

島田:まずHALTONの会社について教えてください。

町井:株式会社HALTON(旧:Wimboeck Japan)は厨房の換気に関する会社として当時は始まりました。日本には換気天井システムなんて製品はなく、「そんなこと出来ない」「すぐに撤退する」とよく言われていましたが、地道に継続して取り組んできました。製品を売っているという感覚はなくて、もっと広めようと躍起になっていましたね。
その結果今では業界全体の換気への意識が変わりました。今後もそういった圧力や論調に屈せず思ったことを継続し続ける会社でありたいと思っています。
また、昨今話題のSDGsなど時代にあった製品も開発していきながら、お客様が必要な製品を日本支社から全国へ広めていき日本の為に貢献していきたいと思っています。

プロモーション

島田:HALTONの製品など認知度を高めるために、どのようなプロモーションを行っていますか。

町井:戦略的な話を1つすると、HALTONは少数の従業員で運営していますので大企業のようにはできません。その為いかにポジションを確立していくかが重要だと思っています。例えば換気の有識者のようなポジションで業界団体に参加したりしました。

島田:なるほどですね。ポジションを確立するには長期的なスパンが必要だと思いますが、短期的なスパンでのプロモーションはどうお考えですか。

町井:HALTONではお客様にあった提案をしていくという考え方がありますので、現状、短期的なプロモーションはあまり得意ではないかもしれません。ですが、今後は短期的な展開も行っていく為に、厨房業界で働いていた人に限らず様々な人材を受け入れて会社に新しい血を取り入れていく必要があるのかなと思います。

厨房以外の換気

島田:厨房以外の換気について何か考えられていますか。

町井:HALTON日本支社は厨房の換気ができるマニアックな会社として伸びてきました。ですが、最近はコロナ禍の影響もあり、厨房から食品工場など生産現場の依頼が増えてきました。というのも、今まで工場は建て替えの際に依頼頂く程度でしたが、海外へ輸出する為の増産体制などで食品工場の建設が増えてきている背景があるようです。工場ということもあり、換気設備も規模が大きいため意外とHALTON既存の換気システムとマッチしています。
今後の期待として、オフィスビルなどの建設は、基準となるベースフロアエックス階数のような設計のされ方が多いので、ベースフロアの換気設備の設計にHALTONのビル空調製品を導入出来ればと考えています。

島田:かなり現実味があると思います。他には病院や学校などにも導入出来るようになればもっと面白いかもしれないですね。

合理化

島田:最近合理的な考え方が色々増えてきましたが、合理化することが全ての物事の近道になると思いますか。

町井:無駄となったことをたくさん経験した人じゃないと無駄を無くすことが出来ないと思います。無駄を無くして合理化が進んだ状態からスタートした人は、その先を改善することが出来ない。あと、HALTONは製品がいいから売れるとも言われますけど、合理化が進んで全てが均一な世の中になったとすると、お客様は自分が信頼できるところから買う形になると思います。
だから合理化を進めるだけでは上手くいかないと思います。お客様の信頼をどうやって得ていくのか、例えば何度も顔を合わせるなど、非合理なこともする必要があると思います。

昔、『メキシコの漁師とMBAコンサルタント』の話を読んだんですけど、つまり戦略とは何ぞやということらしいですが、僕はどこをゴールに見据えるかだと思います。
代表となった当初は日本中の換気を変えていきたいと言っていたけど、実際は「有名ホテルや高級レストランなどお金に余裕のあるところばかりを相手に換気の仕事をしている」といろんな人から言われました。お金に余裕がない飲食店にも合った製品を将来開発・販売出来ることをゴールと見据えるならば、今出来ることをすることで繋がっていくと思います。

島田:なるほど。どこをゴールに見据えるかが大切ですね。

町井:あと合理化と言えばオンラインミーティングですよね。ただ、オンラインミーティングでは五感のうち、視覚と聴覚だけになり、他が欠けてしまいます。実際に顔を合わせると握手や身振り手振りといった触覚、現場の空気感を嗅覚や味覚で判断するといった、五感全部を使ってきました。コミュニケーションを五感全部で100%だったのが、オンラインミーティングだと60%ぐらいになるかと思います。つまり、40%は非合理になっているんですね。この40%を上手く還元できればと思います。

『仕事』と『私事』

島田:今後若手がどういう風に生きて行って欲しいですか。

町井:当人の人生だからね、例えば会社に残るか残らないかちゃんと考えて判断して欲しいけど、僕が考えている重さと当人の重さがだいぶ違うと思いますね。僕は当人のことを思って良いことや悪いことをシンプルに経験を元に伝えるけど、当人は「自分は必要とされているのかな」とか、「会社は自分の将来を考えてくれていないのかな」と思ったりしてしまうんですよね。

島田:よく言っているけど強くないといけない。1つの会社にずっといることがいいわけではないですし、自分の人生を自分で決めるチャンスが多い方がいいと思います。本質を見抜き、真実と事実を見極める力や行動に移して考える力を備えることが必要だと思います。

町井:昔、夜中2時くらいにビスが何本いるか数えていました。それがHALTONの代表になって半年ぐらいの時だったんですが、なんでこんなことをしているんだと思いました。
そんな時、仕事という漢字がふと頭に浮かんで、仕事は仕える事って書くのに仕えていないよなと思いました。それから『仕事』は『私事』と思って、自分の中でやらなきゃいけないことだと割り切っていく思考に変えて行きました。
お客様からありがとうと言われるために『私事』で頑張っているんだと自分自身を納得させるようになりましたね。

あと、島田さんが言っていたことで覚えているのが、会社員時代と起業した後どっちがいいですかと聞かれたときに、「そんなことを考える余裕もなかった、白鳥のように他人からしたら優雅に泳いでいるように見えるけど、おぼれないように水面下では足をばたばたしているんだ」と。今でも鮮明に思い出せますね。

島田:そんなこともいったね。今も変わらずそんな風に思いますね。本日はありがとうございました。

町井:こちらこそありがとうございました。

プロフィール
町井 義生(まちい よしお)
1967年生まれ。当時レーサーだった兄の背中を見てレースの世界へ飛び込み、20代前半には日本最高峰グレードのバイクレースで活躍するレーサーに。引退後HALTONに入社。2000年社長に就任。座右の銘は「できない」は「できる」の100倍難しい!

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